ウォーミングアップは両津・湊町めぐり

八幡若宮神社の鳥居は湊幼稚園の園庭に!
ちょうちん工房スタッフの北栄太郎さん
ふと小路をのぞくと、加茂湖が広がっていた
両津港佐渡汽船ターミナルに下り立ったら、佐渡観光協会窓口へ直行。ここで電動アシスト自転車を借りて出発。
自転車の魅力は自然を感じることだけではない。こまめに乗り降りすれば、小さな町並みの空気が肌から伝わる。というわけで、観光協会で手に入れた「まち歩きマップ 両津・湊編」を手に、古きよき昭和を体感できる漁師町、湊(みなと)本町通の探検を開始!
両津港を背にして国道350号を加茂湖方面へ進むと、左手に飲食店が立ち並ぶ通りがある。その1本先が湊本町通。右手に勝広寺、妙法寺、円阿弥堂が並び、その隣に湊幼稚園がある。園庭に、鳥居を発見! 5月5日の両津湊まつりで知られる八幡若宮神社の鳥居だが、本町通の加茂湖側に若宮通ができたときに分断され、そこに幼稚園が建てられたそうだ。5月5日の夜、園庭の鳥居の前で繰り広げられるおみこし練りは必見。
昭和初期の思想家北一輝の生家
福助食堂のシンボルは店先に座る福助人形
NPO法人みなと昭和館の事務局にも木製看板が
塚本こうじ屋の味噌蔵は1本加茂湖寄りの小路に面している
塚本こうじやのふき味噌は200g275円
2本目の「お宮の小路」を過ぎると、右手に「ちょうちん工房」の看板が。扉を開けると、スタッフの北栄太郎さんが迎えてくれた。この先には2・26事件で知られる思想家、北一輝の生家があるが、「北」姓が多いのは湊町の特徴。ちょうちん工房は、昭和時代の活気を町に取り戻そうと、2005年に発足した「NPO法人みなと昭和館」が運営。漁師を引退した北さんも町おこしにひと役買おうと、メンバー4、5人とともにちょうちんの修復を手がけている。スタッフがいれば工房内の見学も可能だ(団体の場合は予約を)。
しばらく行くと、左手に大判焼きののぼりが立っていた。中から出てきたのは和菓子卸店、桑崎菓子舗の奥さん。「大判焼きは毎月13日の湊市のときに焼きますよ」。名物のまんじゅうは黒糖、よもぎなどがあり、両津ターミナル売店の人気商品だ。「北海道産の小豆であんこから煮るから、おいしいですよ」。予約注文も受けてくれる(Tel:0259-27-2560)。
鮮魚店が集まる辺りを過ぎると、右手に「湊二丁目弐番組」の木製看板とともに「こうじ屋」の文字がとびこんできた。ご主人の塚本健二さんとともに、町屋造りの店舗を通り抜け、道を1本隔てた味噌蔵へ。懐かしい桐樽が並ぶ。味噌の香りに心が和む。「うちは桐樽にこだわってます。桐樽で仕込むと味噌が生き続ける。乾燥している時期は桐の水分が味噌へ、湿気が多い時期は桐が味噌の水分を吸って、麹菌と桐が呼吸しあい、うまい具合に仕込んでくれるんですよ」。
塚本さんは「みなと昭和館」のメンバーでもある。「昭和の頃をなつかしく思うのは、貧しくてもためらいなく助け合って生きてきたから。湊町には昭和のいいところがたくさん残っています。ここに暮らす自分たちの力で、それを宝にしていきたいですね」。「よき昭和」はこの町の人の心にも残っている。
亡き父が残した言葉への思いを話す塚本健二さん
まち歩きマップ 両津・湊編
わかりやすい絵地図で漁師町の風情あふれる両津湊の町を紹介。見どころ解説や催し、魚暦も掲載。ほかに真野編、小木・宿根木編がある。佐渡汽船ターミナル内佐渡観光協会案内所などで無料配布している
