佐渡の飛鳥路を、レンタサイクルで巡ろう
国仲平野の旧真野町に点在する古刹には、紅葉がよく似合う。ゆかりの人物に思いをはせながら、ゆったりと巡るには自転車が最適だ。「サイクリングマップ」を片手に出かけよう。金北山に抱かれた田園風景や、森の小道など、途中の景色も見逃せない。
マップのダウンロードはこちらから

まず佐渡観光協会中央支部へ。ここで「サイクリングマップ」をゲットし、自転車を借りる。「旧真野町には史跡が多いので、それらを巡る『真野御陵・飛鳥路コース』が最も手軽ですね。今年から音声ガイド機の無料貸し出しも始めたので、ぜひ利用してください」。中央支部の後藤恵子さんのアドバイスを受けて、いざ出発。
順徳上皇が過ごし、没した地からスタート
観光協会から小木方面へ進み、「真野御陵入口」の交差点を左折する。時間が許すなら、ここを右折し、順徳上皇上陸の地、恋ヶ浦を訪ねてから戻ってもいい。桜の名所として知られる真野公園は、紅葉も美しい。公園に隣接するのが、順徳上皇の住まいだった真野宮。元々は国分寺の末寺真輪寺(しんりんじ)だったが、明治の廃仏毀釈で真野宮となった。入口の石碑には、和歌を愛した順徳上皇の句碑が立つ。
真野宮に隣接する佐渡歴史伝説館では、順徳上皇や日蓮、世阿弥らを等身大ロボットでわかりやすく紹介している。ここで歴史上の人物についてざっと予習してから回ろう。ろう型鋳金で知られる人間国宝、佐々木象堂の作品も必見だ。さらに土産売り場でジェンキンスさんに会うことも、いまや観光客の楽しみの一つとなっている。
歴史伝説館から山道を1km余り上り、順徳上皇火葬塚の真野御陵へ。途中、真野村発祥の地や、順徳上皇お手植えの石抱梅などの見どころがあるので、寄り道しながらゆっくりと上って行こう。真野御陵周辺には上皇ゆかりのお馬石、お舟石、狗(ちん)石もある。

旧真野町の歴史が刻まれた碑が立つ。ここから真野湾を眺めてひと休み

真野御陵から国仲平野へ抜ける途中、そばの花が美しい

電動アシスト自転車も用意されているので、体力に合わせて選ぼう

音声ガイド機は、それぞれの施設の見どころを解説してくれて、便利

真野宮入口に立つ順徳上皇の歌碑。承久の乱(1221年)以前に詠まれた歌が刻まれている

世阿弥の等身大ロボット。シアターでは全8景で佐渡ゆかりの人物を紹介する
木立を抜け、田園を走り、いざ飛鳥路へ

大膳神社の能舞台。江戸時代末期に再建され、佐渡に現存する能舞台では最古

道端や家の庭に咲く花や、色づいた木々の美しさを実感できるのは、自転車だからこそ

昭和25(1950)年にこの地を訪れた文芸評論家亀井勝一郎が、大和の飛鳥路に似ていると称えた。記念碑は最高のロケーションに立っている

くりくりやのお母さん、新田田鶴子さんとの会話も楽しい
真野御陵から中部北陸自然歩道を約4km走り、飛鳥路へ。森の小道に落ちている木の実や色づいた葉が、秋を身近に感じさせてくれる。そばの花や、家々の庭の紅葉を愛でるのも楽しい。
国仲平野へ抜けたら、奈良時代に国分寺が立てられた佐渡国分寺跡へ。隣接する現在の国分寺は江戸初期に再建されたもので、本尊薬師如来坐像が安置されている。そこから約1km走ると、アカマツ林に抱かれた阿仏房妙宣寺に到着。色づいた木々に映える五重塔は県内唯一のものだ。11月には境内ではムラサキシキブが見ごろを迎える。
雄大な国仲平野を望む丘に建つ佐渡飛鳥の碑、日興上人開山の寺として知られる世尊寺、茅葺の能舞台がある大膳神社。秋景色とともに、平野に点在する歴史遺産を堪能し、帰路へ。運動後のおやつは、バス停「真野新町」近くにある「くりくり屋」のおやき。店主の新田田鶴子さんが、手際よく焼いてくれるアツアツをほおばれば、疲れも吹き飛び幸せな気分に。
『真野御陵・飛鳥路コース』は、のんびり立ち寄りながら、半日くらいかけて巡ってみたい。そのほかのおすすめコースは「長距離を走れるなら、季節ごとの花が美しい長谷寺がいいですね。住職さんのお話を伺いながら歩けば、より楽しいですよ」と、中央支部の後藤さん。サイクリングマップに紹介されているのは3コース。好みのコースを走ってみよう。

おやき抹茶スペシャル1個100円(税込)、黒ゴマのおやきはチョコレート入り1個90円(税込)

ちょっと足を延ばして慶宮寺にも立ち寄ろう。階段をのぼるにつれ、紅葉越しに近づく境内が神秘的だ
DATA
佐渡歴史伝説館
- 佐渡市真野655 電話:0259-55-2525
- 営業/8:00〜17:30(12月〜3月は8:30〜17:00)
- 無休
- 入館料/大人700円、小学生400円
くりくり屋
- 佐渡市吉岡1700-4 電話:0259-55-2670
- 営業/9:00〜17:00頃
- 不定休
