晩秋から冬

空気が冷たくなるにつれ、佐渡の味覚は充実していきます。おけさ柿やリンゴなどの収穫も最盛期をむかえ、家々の軒先には今も懐かしい干し柿が吊るされます。佐渡は米どころとならんで隠れたそばどころ。新そばで作られる、つなぎ無し、100パーセントそば粉のそばは素朴な味わいで、格別です。また、海の幸の代表格の一つ、カニやエビもこのころから水揚げが始まり、その身のおいしさには定評があります。

いずれにしても、季節の味をその季節ごとに味わえるのも佐渡ならでは。この季節は特にその喜びを感じることができます。

夷講

神無月に全国の神様が出雲に出かけるため、その留守を預かるのが恵比寿様。その恵比寿様を祭る行事が夷講です。もともとは漁神でしたが、商売の神として七福神に入り、招福の神として信仰を得ています。佐渡では10月20日に市がたちます。小木地区ではこの日からそばは新粉を使い出し、香りが楽しめます。神前には新粉で打ったそばと、二股の大根を供えます。

新そば

佐渡は米どころでありそばどころ。十割そばにトビウオのあごだしで食べる佐渡ソバは香り高く、素朴な味わいが絶妙です。特に秋も深まるこの頃から使われ始める新粉で打たれたそばは格別で、この時期にしか味わえない贅沢な物。つけめんではなく、ぶっかけ方式で食べるところがまた佐渡らしい。

秋祭り

春に次いで芸能の花が咲くのが収穫時期であるこの秋。古式ゆかしい祭りが執り行われます。鬼太鼓・大獅子・たかみ獅子・小獅子舞・チトチントン・高張提灯と神輿の宮入・烏帽子をかぶって舞う「豆まき」など、珍しく、勇壮な伝統を見ることができます。

牛市

昔から養牛の盛んな佐渡は最高級牛肉のもとになる黒毛和牛子牛の有数の産地。毎年、牛市で売られた子牛たちは村上牛をはじめとする新潟和牛や、飛騨牛などの高級ブランド牛として高い評価を得ています。売り先が島外や県外であるため、この牛市は丹精込めた子牛と家族の別れの日でもあるのです。

羽茂大市

もともとは幕末に奉行所の蔵に年貢米を納める人たちのために立った歳末の市。羽茂本郷の通りに60軒ほどの店が並び、日用雑貨や竹製品などが売られます。

切り下げ紙

全島で正月を迎える作業の一つとして行われます。その家に伝わる絵柄を、紙などを切り抜いて作るもの。今では買い求める家が多くなっているのが現状です。袴紙ともいわれ、昔は正装をして行われていました。

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